じゅぷにとっての介護福祉とは?


介護福祉の一文字から紐解く。

  • 助ける。二者の間に立ってうまく
    まとまるように手助けをする

二者の間に立つという意味で、まず思い浮かぶのが利用者さんと行政の間に入ること。
利用者さんが支援を求めて行政に申請したものの、断られてしまった場合。じゅぷでは、利用者さんと一緒に再度行政に交渉します。
もうひとつは、利用者さんと地域の人との間に入り繋ぐこと。私たちは普段から障害のある人と関わることで、ふつうの存在だと知っていますが、世間の人は障害者と聞くと身構えることも多いもの。そうではないですよと知ってもらうための役割ができればと思っています。
この内容にあてはまるのが、外出支援。「街中で障害者の人を見かける機会が増えた」という世間の声も耳にするようになりました。障害のある方に対するハード面は整いつつありますので、これからはソフト面、心の問題を解消する方向に力を入れたいと考えています。

  • 守る。
    付き添って過ちのないようにする

ヘルパーは、どうしても守る傾向、事を大きくしたくない傾向が強いです。「何事もなく平穏に過ごして欲しい」と思っている親御さんもいますから、意見が割れるところではありますが、じゅぷの中には「長い目で見て、本人のためを思ったら守りすぎてはいけない」という考えもあります。
利用者さんにとって何か得るものがあるなら、ギリギリの体験や経験も必要ではないでしょうか。危ないからダメだと全てを制限してしまっては、利用者さんも楽しくありません。ただ、怒られたときには一緒に謝る気持ちも必要です。
身体の障害がある人、考えることが難しい人はひとつの行動に時間がかかることがあります。自分たちが代わりにやる方が楽ですし、見守る方が大変です。でも、例えば外出中に駅の自動券売機で切符を買う時、後ろに人が並んでいるからと代わりにやるのではなく、できることなら見守る。時と場合によりますが、後ろに並んでいる人に謝りながら見守る。これもひとつの「護り」だと考えています。

  • 幸せ。

幸せと言うと大げさですが、利用者さんがふつうの暮らしができるように、やりたいことがやれるようになればと思っています。ただ、実際には制約が多いのが事実。ただ、親と離れて同年代の男同士で出かけるなど、普通に成長していく場面に立ち会う機会が多いのも、じゅぷの特徴のひとつです。
実際、旅行のヘルパー支援のように、一泊二日で1人を占有する内容は引き受けない事業所も少なくありません。しかし、じゅぷのサービスを利用すれば、旅行もできます。世間的にも業界的にも、じゅぷなら旅行も可能というイメージが根付いています。
サービスを可能にしているのは、じゅぷの特徴にあります。じゅぷの場合、Aさん・Bさん・Cさんという3人の利用者さんに対して基本的には1人のスタッフが3人を均等に担当する仕組みをつくっています。他の事業所の場合は、AさんにはZさん、BさんにはYさんのように固定勤務が一般的です。
じゅぷが固定勤務体制を選ばない理由は、何かあったときに担当以外の人でも対応できるように。そして利用者さんにも、色々な人に会って欲しいとの思いがあるため。色々な人に出会うことで、話の幅も自分の世界も広がります。実際に利用者さんの中には、この人には料理、この人なら掃除を重点的に頼もうと使い分ける方もいます。それもまた、利用者さんにとってはひとつの楽しみのようです。

  • 幸い。その人にとって
    望ましくありがたいこと。

じゅぷではスタッフにも「苦手なことは苦手と伝えて欲しい」と思っています。実際に料理が苦手なスタッフの訪問先では、食事がレトルト食品になったことも。利用者さんと信頼関係を築くことが前提にはなりますが、利用者さん側も色々考えてくれるものです。
今の世の中では、一律のサービスを求められることが増えましたが、じゅぷには固定のケアプランはありません。行くヘルパーによって、内容も多少変わることが当たり前だと考えています。そして働く側も利用者さんも自然体であることを大切にした結果が、お互いにとっての居心地の良さに繋がっています。